「仕事が溜まりに溜まって終わらない」
「やりたいことに時間が割けない」
「やってもやっても成果に繋がらない仕事ばかりしている」
そんな悩みを解決してくれるのが、仮説思考です。
仮説思考を身につけると
やるべき課題(イシュー)を見極めることができる(無駄な仕事を減らせる)
課題の本質を手早く見つけて成果につながる仕事ができる
ので、仕事を処理するスピードも質も高まります。
私自身も大量の仕事に忙殺される日々を過ごしていました。
仮説思考を仕事に取り入れることで、少しずつ、確実に仕事が早くなるのを実感しています。
この記事では、仮説思考を使ったイシューの見極め方、価値の高い仕事をこなす方法、仮説思考を身につけるための訓練方法を紹介します。
ぜひあなたも仮説思考を身につけて、短時間で成果を上げていきましょう。
余った時間で副業やゲーム、スポーツなどの趣味を楽しむこともできますよ!
Contents
仮説思考を知るきっかけになった本
私が仮説思考を知るきっかけになった本は以下の2冊です。
- イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」
- 仮説思考: BCG流問題発見・解決の発想法
具体例や図式も多く、仮説思考をわかりやすく学べる本となっています。
イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」
- 著者:安宅 和人
やるべきことを見極める「イシュードリブン」の考え方を学べる一冊。
ロジカルシンキング、問題解決の決定版です。
仮説思考: BCG流問題発見・解決の発想法
- 著者:内田和成
BCGコンサルタントの仕事術が学べる一冊。
仮説思考の具体的な使い方や鍛え方が記載してあり、非常に参考になる書籍です。
「やるべきこと」を見極める力を身につけよう
本題に入ります。
膨大な量の仕事を早く終わらせるには、とにかく「ムダを省く」ことが大事です。
特にビジネス上の問題は条件が複雑に入り組んでいるため、やみくもに答えを出そうとすると無限の時間が必要になってしまいます。
そうならないためにも、やるべきことはなにかを見極める力を身につけましょう。
ここでは、やるべきことを見極める力を身につける方法について紹介します。
価値の高い仕事を見つける意識を持つ
「あの人いつも仕事が早くて成果を上げているなぁ」という人が周りにいませんか?
なぜデキる人は仕事が早く、成果につながるかというと、常に「価値の高い仕事」を見極めて集中しているからです。
仕事の価値は、イシュー度(この問題を解くべきかどうか)と解の質(答えの明確さ)によって表されます。
仕事を早く終わらせるには、まずイシュー度を上げる(問題を見極める)ことが必要です。
イシュー度が低いまま解の質を上げても、価値の高い仕事にはたどり着けません。
生産性を高めるなら、一度立ち止まってイシュー度を見極める時間をとってみましょう。
価値の高い仕事を見つけるには「深い仮説思考」が大事
では、どうやって価値の高い仕事を見つけたらよいのでしょうか?
ここで使うのが「仮説思考」です。
仮説を立てるポイントは、「多少強引でもいいので具体的な仮説を立てること」です。
例えば、「〇〇市場は✗✗の影響で市場規模が縮小傾向にあるのではないか」や「この商品は20代をターゲットとしたブランディングを行っているが、50歳以上をターゲットにしたほうが売上が上がるのではないか」といった形で、踏み込んだ仮説を立てましょう。
踏み込んだ仮説を立てることで、検証に必要な情報やタスクが明確になり、仕事が前に進みやすくなるのです。
このとき、今後の方針に影響がある仮説を立てられるとより価値の高い仕事になります。
例えば、「売上をあげる施策を考えろ」と言われた場合で考えてみましょう。
ここで「売上をあげるにはブランディングが大事ではないか?」という仮説を立てたとします。
ブランディングが売上につながるのは当たり前のことなので、わざわざ当たり前のことを確かめる検証をすることになってしまい、その仕事に価値はありません。
もう少し踏み込んで、「この商品は20代をターゲットとしたブランディングを行っているが、50歳以上をターゲットにしたほうが売上が上がるのではないか」とした場合、仮説が正しければブランディングの方針が変わります。
間違っていたとしても、途中で仮説がブラッシュアップされてブランディングの方針が変わる可能性もありますよね。
このように、踏み込んだ仮説は戦略や方針に関わるため、非常に価値の高い仕事につながるのです。
イシュー度を上げたらストーリーを考えて解の質を高める
イシュー度が高いだけでは価値の高い仕事にはなりません。
解くべきイシューが見つかったら、解の質を高めましょう。
解の質を高めるには、以下の2ステップが最適です。
海の質を高めるステップ
- イシューを分解する
- 分解したイシューをわかりやすく並べ替える
まずは仮説で立てたイシューを分解しましょう。
分解することで、より答えが出しやすくなり、仕事の全体像もつかみやすくなります。
先ほどの「この商品は20代をターゲットとしたブランディングを行っているが、50歳以上をターゲットにしたほうが売上が上がるのではないか」を分解するとしたら
- 50歳以上をターゲットとした場合の市場規模や収益性はどうなのか(単価が上がるのでは?など)
- 50歳以上の方がこの商品に求めるベネフィットはなにか
- この商品の強みである〇〇が50歳以上に刺さるのではないか
などが考えられます。
漏れなくダブりなく分解することがポイントです。
イシューを分解したら、情報収集に入る前に分解したサブイシューを並べ替えてストーリーを作っておきましょう。
ここでストーリーを作っておくと、プレゼン資料を作る際の目次になったり、進捗管理の目安になったりといろいろ使いまわせます。
仮説思考ができないと情報収集に無限の時間がかかってしまう
イシューを見極め、ストーリーラインまでできたら仮説を検証していくための情報収集にうつります。
情報を早く集める際にも仮説思考が有効です。
仕事の早い人は、必要な情報に素早くたどり着き、ストーリーを完成させていきます。
決して直感で調べているわけではなく、小さな仮説をもとにして情報を探しているため必要な情報を手早く集めることができるのです。
ここでは、仕事を早く進めるための情報収集のコツを紹介します。
枝葉にとらわれずに本質を見つけよう
情報を集めるという作業は、終わりがなく無限にできてしまいます。
せっかくストーリーラインができても、情報収集に時間がかかりすぎてしまっては本末転倒です。
先ほどのサブイシュー「50歳以上をターゲットとした場合の市場規模や収益性はどうなのか」について調べると仮定して考えてみましょう。
このとき、何も考えずにGoogleの検索窓に「〇〇 市場規模 50歳以上」なんてキーワードを入れていくと終わりのない情報が始まってしまいます。
一度立ち止まって、何を調べなければいけないのかを洗い出してみましょう。
例えば、売上は「単価×購入数」になるので
50歳以上がこの商品をいくらで買いそうか
→似た商品の単価や50歳以上の方を対象に支出についてアンケートしてみる
この商品を欲しがる50歳以上は何人くらいいると想定できるか
→年齢別のトレンドや自社の持っているマーケティング情報から類推してみる
などが考えれます。
もちろん他の切り口もありますし、ほかにも調べるべき点はあると思います。
ここで大事なのは、手を動かす前に頭を動かしてみる習慣を作ることです。
強引でもいいので仮説を立てよう
急に全く知見のない分野の仕事を任されることもあります。
そんなときにも、まずは仮説を立ててみることが大事です。
経験のない分野の仕事で仮説を立てる際には、今までの経験を活かすことを意識しましょう。
例えば、今まで営業をやっていた人が突然人事の仕事を任された場合は、以下のように考えられます。
というように、今までやってきたことと似たような作業に置き換える事ができれば、知見がなくても仮説を立てやすくなるでしょう。
仮説なので間違っていもいい
仮説は情報収集を始める前に立てるものなので、間違っていることがよくあります。
あくまでも「仮の答え」なので、間違っていてもなんの問題もありません。
情報を片っ端から集めて答えが間違っていた場合は「最初からやり直し」になりますが、情報収集の途中で仮説が間違っていた場合は仮説をブラッシュアップするだけで良いので効率が段違いです 。
例えば「この商品は20代をターゲットとしたブランディングを行っているが、50歳以上をターゲットにしたほうが売上が上がるのではないか」という仮説について情報収集していたら、実は40代向けのほうが効果がありそう!と気づいたらそこで仮説を変えてしまえばいいのです。
「間違った仮説でもブラッシュアップすればいい」と考えて、どんどん仮説を立ててしまいましょう。
仮説思考を身につけるために普段からやるべきこと
仕事が早く終わる魔法のツールである「仮説思考」は、意識すれば誰でもすぐに実践できます。
しかし、精度の高い仮説を早く出すにはそれなりの特訓が必要です。
残念ながら、1日2日でコンサルタント並の仮説思考は手に入りません。
とはいえ、普段のちょっとしたことから訓練を重ねれば確実に使いこなせる様になるのも事実です。
ここでは、普段の生活でできる「仮説思考の鍛え方」を紹介します。
本を読むときは目次で内容を想像する
皆さんは本を読むとき、目次にどれくらい時間をかけていますか?
本を読むときは、目次をしっかり読んでどんなことが主張されているのか、その理由は何なのかを想像してから本文を読みましょう。
「おそらくこういうことが言いたいのでは」と、仮説を立ててから読むことで仮説思考を鍛えられます。
それだけでなく、読んだことをしっかり記憶して実践することにも役立つのでおすすめです。
ニュースは見出しで内容を想像してから読む
ビジネスマンであれば日々ネットニュースを目にしますよね。
本を読むときと同じように、見出しだけで内容を想像してみてください。
何が書かれていて、その原因や理由はどこにあるのか想像をふくらませることで仮説思考の力が身につきます。
見出しをクリックする前に、無意識に考え始められたら完璧です。
上司の指示は心の中で一回疑ってみる
サラリーマンであれば、日々上司から指示のもと仕事を進ていることでしょう。
とはいえ、上司も人間なので間違った指示を出している可能性もあります。
上司から指示を受けたら、なぜその指示をだしたのか、他の方法はないのかなど一度疑ってみるのも仮説思考を鍛える方法の一つです。
本当に間違っている可能性があれば、正しいやり方を論理的に提案することで、信頼を得ることもできます。
正しい指示だったとしても、考える過程で仮説思考が鍛えられますのです。
職場は仮説思考を鍛えるチャンスがたくさん転がっているので、ぜひ取り組んでみてください。
仮説思考で残業を減らしてやりたいことをやろう
仮説思考を身につければ、仕事の効率がぐんと上がって残業も減っていきます。
いままで残業していた時間は、勉強、趣味、家族とのコミュニケーションなど本当にやりたかったことに使うことができ、より充実した生活を送れること間違いなしです。
今回参考にした書籍は、より具体的な鍛え方や考え方が載っています。
仮説思考に興味を持ち、身につけたいという方はぜひ読んでみてください。
何度も何度も読んで実践することで、徐々に身についていくことが実感できます。
もちろん、より高い成果を上げて出世を目指すことだって可能です。
すべての社会人に必須スキルである「仮説思考」を身につけましょう!